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なくなるまで、尽きるまでつづるブログです。 無駄な文章で無駄な時間を過ごし、ほかの時間を有効に使ってください。 カテゴリーよりジャンルを選択しお楽しみください。 妄想を書く ジャッポンのお仕事 つじつま桃太郎
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「おばぁさんこれは一体どういうことや・・・・・」


おじいさんとおばぁさんは桃が砕け散り、桃があるべき場所に子供が突っ立ってなお、砕け散った桃をかき集めている子供の前に衝撃を隠せませんでしたが、おばぁさんサイドは、その子供は自らが連行してきた人間であるため、別段子供と対面すること事態は全く影響は無く、おばぁさんは子供が桃の匂いを嗅ぎ付け我慢ならずに床下を蹴破ったという舞台裏を瞬時に察知。となるとおばぁさんはこの状況における現場監督のような立場で無ければならないという錯覚に陥り、おじいさんが受けた衝撃の結末に対する質問への返答をしなければ、とにかく、この衝撃的な状況は、おじいさんが受けているほど驚くようなことでもないのですよと弁解したくなりました。

 この状況において、おばぁさんは別段おじいさんと同様にして「これは一体どうしたことでしょう」などと相槌をうつなどしてこの異常事態をおじいさんと同じ立場に立ってその場の流れ、子供の様子とおじいさんの様子をうかがうというのがベストなのですが、裏舞台を知っているおばぁさんは混乱に陥った末。

「今、確かに桃から子供が生まれたのを確認いたしました」
と若干上司に対する報告のような口調にすることで冷静になろうとしながらも、言ったセリフが異常に異常を重ねたような展開を口走ってしまいました。

「え?まじ?生まれたのん?桃から人間が生まれたの?だったらこの子は桃太郎じゃねぇか。なぁ、おばぁさんよ。桃太郎とでも言うのがこの場合ベターじゃねぇか」
と、おばぁさんの報告をすっと受け入れ尚且つ、即、名付けるという行動をとったおじいさんを、おばぁさんは夫婦生活で始めてこの人を「カワイイ」と思いました。
「桃太郎かかわいいね」
とおばぁさんは言ってみました。しかし言ってみたはいいけれど、桃太郎というネーミングセンスの無い名前が少々引っかかりました。桃生まれの人間に「桃太郎」と名付けるのはこれ名前というよりも人種・ジャンルのようなノリであって、妖怪人間にだって「ベム」「ベラ」と固有の名前というものがあるのに、桃人間に対して「桃太郎」というのは、妖怪人間で言えば「妖怪ベム」、人間で言えば、「人間太郎」、鶏肉で言えば「柏レイソル」という名前をつけられたみたいでなんかかわいそうだなぁ。「犬」ですら「犬なんとか」なんて名前付けないのになぁ。ちょっとそのまんますぎねぇかなぁ。と思っているとおじいさんのそのネーミングセンスの無さ、まんまさにすこし落胆しながら、子供とおじいさんの様子を伺っていました。


 そんな、ネーミングセンスがまんまーまんのおじいさんは「桃太郎。なんか食べるか?」「桃太郎。痛いところはないか?」「桃太郎。鬼は退治が必要か?」などと馴染むには若干はやめのスピードで桃太郎のハートに接近し始めました。その馴れ馴れしさはこれまでおじいさんが動物を世話しながら養なわれた独特の馴れのような様子が伺えました。それはまるでトップブリーダーのようでもあり、ソフトボール部が野球部に混じって練習するとそれなりに出来るようでもあり、肥満がアロハシャツを着ていると力士に見られるようでもあり、国歌斉唱の緊張感で爆笑してしまうようでもあり、ペディグリーがチャムのようでもありました。


「ところであんたなんでウンコまみれやったん?」
と桃太郎に夢中のおじいさんにおばぁさんが言いました。
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