狩らせ

陰に潜むジャっポンの秘密職業シリーズ「ジャっポンの仕事」

今回のお仕事は、「狩らせ」さんです。
「狩らせ」とは一体どんなお仕事なのでしょう。

ということで、今日は、狩らせ暦５０年目、狩らさせたら右に出るものはいない、何故なら狩ってしまうのでいない、といわれる程の超ベテラン、狩らせ。
「安馬 虎ン都井帝（あんま　とらんといてい）」さんにお話をお伺いすることが出来ました。

私：
「こんにちは。虎ン都井帝さん。今日はよろしくお願いします」

安馬 虎ン都井帝：
「はい。俺の仕事儲かるからってあんま、とらんといてなぁ」

私：
「何を？取るというのですか？？？」

安馬 虎ン都井帝：
「はい。最近の仕事はイチゴ狩りですよ。イチゴ狩りに来る人たちは当然イチゴをとるんやけんど、もしわしがおらなんだら、イチゴなんてもん、根こそぎ取られてまう、せやからわしらがそこにおって仕事をすることによってお客がたくさん取れただの、全然あかなんだだの言いよんの」

私：
「では実際の仕事の内容ってどんなですか？」

安馬 虎ン都井帝：
「イチゴを見つけられんように隠したり、イチゴ植えてない畑のほうへ誘導したり、途中でいたずら電話かけたり、蛇を放ったりとまぁ色々する。２時間の制限時間で１０％の力しか出し切れんようにしてまう。
　邪魔してるわけやないで。ただイチゴ取ってるだけやと実際つまらんからいろんな小粋なショーを繰り広げて、いい思い出をなるたけ作ってあげるの。その間、邪魔されてないようにうまく邪魔するんやなぁ、あーあ、邪魔ってゆってもぅた。ぬーん」

私：
「つまりお客さんを楽しませつつ、収穫を妨げてイチゴの量を調整しているって事ですね、すばらしい。
　一番効果のある方法ってなんですか？」

安馬 虎ン都井帝：
「なんかようわからんけどな。ぎょうさんとってやー♪ぎょうさんとってやー♪って言うてるだけが一番効果あるわ。みんな手ぇ止めて嬉っそうに爆笑しよる。よう解らんねやけんど。ぎょうさんとってやーって言ってあげとるのになぁ何でやろ。」

私：
「虎ン都井帝さんぎょうさん取ってってそれ本心じゃなくって嘘でしょう？」

安馬 虎ン都井帝：
「ほんまやって。だって仰山取ってやぁっていうのんイチゴ狩り残り時間ぎりぎりの時だけやで。あまりにも邪魔しすぎてあぁまた邪魔ゆうてもた、お客全然イチゴ取りよらへんからそれはいくらなんでも可哀想やなぁ思うでそん時は本心でぎょうさんとってゆうねんけど、なんでやろ？」

私：
「それは、虎ン都井帝さんの巧みの技なんじゃないですか？笑」

安馬 虎ン都井帝：
「ぐへへ」

というわけで、なれなれしく下の名前で虎ン都井帝と呼んでいるにも関わらず気が付かないでいるので、スタッフ一同爆笑。その後、「これもって帰って」といわれて受け取ったイチゴの数がスタッフの人数とイコールな事の虎ン都井帝のドケチさにまた爆笑。

狩らせ：安馬 虎ン都井帝さんでした。