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妄想を書く
ジャッポンのお仕事
つじつま桃太郎
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その助けを求める声たるや絶叫。
きんきん声が響き渡った時、おばぁさんがこの状況が一大事であることが分かったのと同時に心拍数は急上昇、頭の回転もいつも以上に増し、いち早く桃と一緒に流れてきている人を助ける為、川岸ギリギリまで近づき流れてきている人に手を差し伸べました。どうやらその流れてきている人は小さな子供のようです。 そして今まさにおばぁさんの手と、おぼれているその子の手が握り合うのが確実といった時。おばぁさんの心にポクゥンと少しだけ安堵を与えてしまったのか、おばぁさんはこの子の手を取って助けてしまうと、その子と同時に流れてきた桃を今日になってとうとう桃流以来初めて、桃を川下へ流してしまうことに気がついてしまいました。そのような事態はおばぁさんにとっては大変な事であるようで、子供を助けた褒美としてですらおいしい桃が食べられない。それはサラリーマンでいえば初のボーナスを赤い羽根募金に全額。お相撲さんでいえば横綱昇格後、雲竜型か不知火型どちらがいいのか悩み悩んで引退。将棋では名人戦で2歩。バス釣りラスト一投で、ナマズにルアーを持っていかれる。新車のベンツに軽油。正露丸投与直後咳込鼻腔側移動。ビールがちょいぬるい程大変なことでした。 子供を助けるか、桃を食べるか迷いが生じました。 またこの迷いが悪い方向へ後押しするように、これまで桃に対して十割打者の十割選手であった事がおばぁさん自身を苦しめました。今まで確実に手に入れてきたのに今日遂にその桃を逃してしまうと思うと、桃が食べられないということよりも桃を逃してしまったという失敗ということ事態がなんとなく厭で仕方なく、この厭厭な気持ちは、いつも難なく出来ていたことが今になって出来ない。サラリーマンでいえば、トップ営業マンの初ノルマ未達成。お相撲さんでいえば千秋楽まで優勝争いした末優勝決定戦手前で骨折。将棋では名人戦で相手の2歩に気がつかず次の一手を思案している数秒の試行錯誤。バス釣りラスト一投でナマズにさえルアーであることがばれるアクション。中古の軽自動車を全赤塗装、正露丸投与直後咳込鼻腔側移動防御末噛苦。ビールが泡立ちすぎた程厭厭でした。 子供を助けるか、桃を食べるか迷いに拍車がかかりました。 おばぁさんは桃と子、子と桃、桃と子、子と桃と1秒に60回程悩んだ挙句、どちらも助ける。私は。子供も助け、私の記録も同時に助けることを決めました。しかし、おばぁさん一人ではどうにもこうにも無理なのです。 おばぁさんは一瞬、 「わたしとぉ、わたしたちの子供がもし海で溺れててぇ、どちらか一人しか助けれないとしたらぁ、あなたならどっちをお助けになられますぅ?」 という、昔おじぃさんを困惑の渦に陥れる殺し文句が今まさに現実に起こっている事となんだかソツクリ。なんて思いながら、おばぁさんは咄嗟にどちらも助け出す方法。正確には、子供を助け出し、桃をも手に入れるという手段を思いつきました。 その方法とは、おばぁさんは手を差し伸べている通りに子供を川から救出し、待っている子犬に桃を取ってもらうというチームプレーでした。うまくいくかどうかは、おそらく賢いのであろうこのうちの子犬が桃を川から旨く取りだした後、おいしい桃を食べてしまわないように銜(くわ)えるだけで号令は待て、待っていられるかにかかっていました。 おばぁさんは咄嗟に子犬を呼びました。 「八!こっちへ来なさい!!」 犬の名前は八。 ヒズネイムイズトッサニ「八」ということにこの瞬間決まりました。 おばぁさんは、八に言いました。 「わたしがあの子を助けるから八はあの桃を甘噛みで川からキャッチしなさい!そしてこういう状況において私の号令は『キャッチ!』だからあんた私が『キャッチ!』っていったら『お手!』言ったら握手するみたいに指差した物を甘噛みでキャッチしなさいってなわけでいますぐじゃあ桃をキャッチ!」 犬は 「ワン」 川を流れる桃に向かってもう突進しました。 PR |
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